2026.10.13
2026年10月14日(水)から12月6日(日)まで、東京国立博物館 平成館にて、開創700年記念 特別展「大徳寺 本朝無双之禅苑」が開催されます。
大徳寺の開創700年を記念し、貴重な寺宝が東京に集結! 開幕前日の10月13日(火)に行われた報道内覧会には、NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』で千利休役を演じる俳優・吉岡秀隆さんも来場しました。
巡縁編集部も報道内覧会に参加してきました。まずは、実際に会場を巡って感じた見どころをご紹介します。
700年の歴史の中に、自分が入り込むような体験
京都・大徳寺の開創700年を記念した特別展が、東京国立博物館でいよいよ開幕します。大徳寺の寺宝を一堂に紹介する大規模な展覧会は、約41年ぶり。しかも東京では初開催です。会場に足を踏み入れると、まず出迎えてくれるのが《宗峰妙超坐像》と《扁額「本朝無双禅苑」》。堂々とした坐像の佇まいと、力強い扁額。ここから唯一無二の禅の世界に入るのだと思うと、背筋がゾワゾワします。
続いて、仏教の教えが師から弟子へと受け継がれてきた歴史を示す《仏祖宗派略図》、国宝《観音猿鶴図》や重要文化財《龍虎図》など、貴重な寺宝が次々と登場します。今にも動き出しそうな動物たち。絵の中から音まで聞こえてきそうな、生き生きとした世界。 実物を目の前にすると、その迫力はまるで違います。そして、京都・真珠庵に伝わる重要文化財《百鬼夜行絵巻》も。妖怪たちが、なんとも可愛い!! ユーモラスな表情に、思わずほっとします。ミュージアムショップには、フェリシモとのコラボによる可愛らしいぬいぐるみも……!
禅の歴史をたどっているうちに、いつの間にか日本史の大きな流れの中に立っているような、不思議な感覚になります。歴史ある作品を鑑賞するというのは、ただ昔のものを見ることではないのかもしれません。何百年もの時間を経て、たくさんの人々に守られ、受け継がれてきたもの。その作品と今、同じ空間に立ち、自分の目で見つめる。そうすることで、私自身もその長い歴史の一部になれたように感じます。
展示の終盤には、大徳寺の山門「金毛閣」の二階部分を再現した空間も登場。
まるで京都・大徳寺が、そのまま東京にやってきたよう!
禅の美術、歴史、茶の湯。700年という時間を、知識として学ぶだけでなく、肌で感じられる展覧会でした。詳しい見どころや研究員の方々から伺ったお話は、巡縁の内覧会レポートであらためてご紹介します。どうぞお楽しみに!


重要文化財 「百鬼夜行絵巻」伝土佐光信筆1巻 室町時代 15世紀
京都・真珠庵【前期展示】【半期で巻替え】

重要文化財 「油滴天目」中国北方 1口 中国・金時代 12~13世紀
京都・龍光院【11/25~ 12/6展示】
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国宝「大井戸茶碗 喜左衛門井戸」韓国慶尚南道1口 韓国・朝鮮時代 16世紀
京都・孤篷庵【通期展示】
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京都・聚光院【後期展示】
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京都・興臨院【通期展示】
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室町時代 15世紀
京都・酬恩庵【前期展示】

重要文化財「龍虎図」伝牧谿筆2幅 中国・南宋時代
咸淳5年(1269)大徳寺
【後期展示】

国宝「観音猿鶴図」牧谿筆
3幅 中国・南宋時代 13世紀
大徳寺

国宝「観音猿鶴図」牧谿筆
3幅 中国・南宋時代 13世紀
大徳寺

国宝「観音猿鶴図」牧谿筆
3幅 中国・南宋時代 13世紀
大徳寺

「重要文化財「龍虎図」伝牧谿筆2幅 中国・南宋時代
咸淳5年(1269)大徳寺
【後期展示】

「織田信長像」狩野永徳筆1幅 安土桃山時代
天正12年(1584)大徳寺
【後期展示】

「千利休立像」体部:田中浄慶作 1軀
頭部:天保11年(1840)
体部:明治2年(1869)
大徳寺(三門安置)【通期展示】
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重要文化財「仏涅槃図」狩野松栄筆
1幅 室町時代 永禄6年(1563)
大徳寺 【前期展示】
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以下、主催者発表のプレスリリースをもとに、展覧会の見どころや開催概要をご紹介します。
10月13日(火)に行われた報道内覧会には、NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』で千利休を演じる俳優・吉岡秀隆さんが来場しました。
なかでも印象に残ったというのが、大徳寺の塔頭・龍光院に伝わる国宝《曜変天目》です。
中国・南宋時代につくられたこの茶碗は、漆黒の釉薬の中に神秘的な輝きが浮かぶ名品。完全な形で伝わる曜変天目は、世界にわずか三碗とされています。
吉岡さんは実物を目にして、「うわあ、吸い込まれるのではないか…?」と感じたそうです。
そして、その輝きを北海道の大地で見上げた満天の星空に重ね、ひとつのお茶碗から宇宙や大地、自分自身の存在にまで思いを巡らせたことを語りました。
国宝《曜変天目》は前期展示(10月14日~11月8日)。 貴重な実物を鑑賞できる機会です。

大徳寺は、千利休をはじめとする茶人たちとも深い関わりを持つ寺院です。
大徳寺の三門「金毛閣」は、千利休が二階部分を寄進したことで知られています。
今回の展覧会では、通常非公開の金毛閣二階部分を再現した展示空間が登場。大徳寺に伝わる《千利休立像》(大徳寺蔵/通期展示)も紹介されています。
吉岡さんは、演じる千利休について、「風のような人というのか、とても平和主義だし、自然を愛し人を愛した人」と表現しました。
展覧会についても、もう一度ひとりでゆっくり訪れたいと語りました。
大河ドラマをきっかけに千利休に興味を持った方にとっても、歴史上の人物をより身近に感じられる展覧会となりそうです。

京都・紫野にある大徳寺は、鎌倉時代末期に開かれた臨済宗大徳寺派の大本山です。
後醍醐天皇から「本朝無双之禅苑(ほんちょうむそうのぜんえん)」と称えられた歴史を持ち、一休宗純や沢庵宗彭といった名僧を輩出してきました。
また、織田信長や豊臣秀吉などの戦国武将とも深い関わりがあり、禅の文化だけでなく、日本の歴史や美術、茶の湯の発展にも大きな役割を果たしてきました。
今回の特別展では、そうした大徳寺700年の歴史を、寺宝の数々を通してたどることができます。
吉岡さんも、歴史ある品々を実際に目にすることの大切さを語っています。
写真や映像だけでは伝わらない、本物ならではの迫力。ぜひ会場で体感してみてはいかがでしょうか。

今回の展覧会では、会期中に展示替えが行われます。
国宝《観音猿鶴図》や国宝《曜変天目》は前期展示。重要文化財《龍虎図》は、前期と後期で異なる作品が展示されます。
また、重要文化財《百鬼夜行絵巻》は通期展示ですが、会期中に場面替えが行われます。
お目当ての作品がある方は、訪問前に展覧会公式サイトや出品目録をご確認ください。
なお、終章「禅とともに―大徳寺三門の世界」は、一般来館者も写真撮影が可能なエリアです。撮影の際は会場の案内に従ってください。
※本記事は主催者提供のプレスリリースおよび2026年10月13日の報道内覧会をもとに作成しています。展示室内の取材写真は主催者の許可を得て撮影したものです。一般来館者による写真撮影は、終章の指定エリアを除き原則禁止されています。