源平ゆかりのお寺 福祥寺・須磨寺
こちら須磨寺は「平家物語」で最も哀愁を誘うと言われる「敦盛最後」の舞台をなった場所であることから、全国的に「源氏ゆかりの古刹」として有名です。
「敦盛最後」とは、源義経が坂から馬で平家を背後から奇襲したという「鵯越の逆落とし」(ひよどりごえのさかおとし)という戦法により圧勝した戦の一場面です。
古来より多くの人々が涙した「敦盛最後」
新参の源氏武将、熊谷直実(くまがいなおざね)は戦功を立てるべく、奮闘しています。
熊谷直実が一ノ谷の合戦場に着いた時、ほとんどの平氏が逃げた後でしたが、波打際に残る立派な鎧をつけた武者を発見、これ幸いと一騎打ちを挑みます。歴戦の武将・直実は圧勝、その武将の兜を取るとなんと自分の息子と同年齢の美しい青年ではありませんか。
その青年は名乗るほどのものではないが、貴方の手柄になるでしょう。
早く打ちなさいと潔く述べるのです。同じように戦地は赴いている自らの息子への思いと、その青年の親の悲しみが自分と重なり、生かす道もないか思いを巡らした直実でしたが、味方の軍勢が背中に迫り、泣く泣く、その青年に菩提の供養を約束し、その命を断ちました。
須磨寺 源平の庭 奥が平敦盛 手前が熊谷直実の像
見れば腰に「笛」を下げている、思えば朝方に平家側から聞こえてくる笛の音に戦場に笛を奏でる雅さに、敵味方なく感動していた。
この方の笛の音だったのかと更に心が詰まるのでした。
須磨寺に戻り、首を検めるとこの青年は、御年17歳・平清盛公の弟、平経盛公の子、従五位の敦盛公であることがわかりました。直実はのちに法然上人の元で出家、高野山に入り敦盛の法要を行ったと言われます。
たくさんあるある!須磨寺の魅力
松尾芭蕉も拝観した!?青葉の笛
敦盛公の笛は「青葉の笛」と呼ばれ、現在でも須磨寺の宝物館で無料で拝観することができます。
江戸時代にはわざわざ松尾芭蕉が句に残すほどの人気ぶり。ぜひ須磨寺に訪れた長く親しまれた平家物語の「敦盛最後」を間近に感じてはいかがでしょうか。
全国にファンを持つ法話YouTuber 副住職小池陽人さん
現在では、須磨寺は副住職小池陽人さんの法話で有名です。
全国からYouTubeを通して小池さんに出会ったファンか訪れます。公式チャンネル「須磨寺小池陽人の随想録」では、明るい笑顔、聞きやすい声、1つ10分前後であることからも法話に初めて触れる人も聞きやすいのではないでしょうか。心がざわつくとき、ぜひ日常の一息に聞いてみてはいかがでしょう。
おもろい寺にしたい 「須磨寺おもろいもんめぐり」
親しみやすい、困った時の拠り所には普段から気にかけてもらえるお寺がいい、それは「オモロイお寺」だと思われたのだろうという勝手な解釈ですが、ご住職の希望で、境内にはちょっと笑えるさまざまな仏様もたくさんあります。
こちらはわらべ地蔵さま、なんとも可愛らしいお顔でホッとしますね。
関連情報
お知らせ
NEWS
基本情報
- 名称
- 福祥寺・須磨寺
- 読み方
- ふくしょうじ・すまでら
- 別称
- 須磨寺
- 所在地
- 〒654-0071
兵庫県神戸市須磨区須磨寺町4-6-8
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- 参拝時間
- 8:30~17:00
専用駐車場あり ▷▷拝観・アクセスの公式情報はこちら!!◁◁
- 参拝所要時間
- 30分〜60分
- 参拝料
- 無料
- 御朱印
- あり
- 御朱印帳
- あり
- 電話番号
- 078-731-0416
- FAX
- 078-731-6859
- ホームページ
- http://www.sumadera.or.jp/
- アクセス
- 市バス「天神下」下車北へ12分
JR「須磨駅」下車 北へ12分
山陽、阪神、阪急電車「須磨寺駅」下車北へ5分
詳細情報
- 御本尊
- 聖観世音菩薩
- 山号
- 上野山
- 宗旨・宗派
- 真言宗須磨寺派
- 創建時代
- 仁和2年(886)
- 寺格
- 大本山
- 開山・開基
- 聞鏡上人
- 札所など
- 真言宗十八本山霊場第2番札所、新西国三十三箇所霊場第24番札所、摂津国八十八箇所第88番札所、神戸七福神霊場・福禄寿、神戸六地蔵・客番神戸十三仏霊場第11番札所、神仏霊場巡礼の道第72番、福原西国観音霊場第7番札所
- 文化財
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・木造十一面観音立像,普賢十羅刹女像,福祥寺本堂内宮殿及仏壇(国指定重要文化財)
・木造不動明王立像,石造十三重塔,鰐口,当山歴代二巻(県指定重要文化財)その他
- ご由緒
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須磨寺略歴縁起(寺蔵)によれば、兵庫区和田岬の海中より出現し給える聖観世音菩薩像を安置するために、淳和天皇の勅命により、兵庫区会下山に、恵偈山北峰寺が建立された。後に、仁和二年(AD886)に、光孝天皇の勅命により、聞鏡上人が現在の地に上野山福祥寺を建立し、北峰寺より聖観世音菩薩像を遷し、本尊としてお祀りしたのが、当山の開基と伝えられる。南北朝時代から江戸時代にかけて歴代住職が書き継いだ、当山歴代(県指定文化財)によれば、本尊聖観世音は嘉応元年(AD1169)源頼政が安置したとある。
出典・引用 https://www.sumadera.or.jp/about/index.html 福祥寺ホームページ
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