桃の節句、徹底解説!ひな祭りのイベントがあるスポットもご紹介!
2024.03.02
3月3日はひな祭り!でも、本当の意味は怖いの?
3月3日はひな祭り!女の子がいるお家には、 「雛人形を飾っているよ」という方もいるのではないでしょうか。でも、そんなひな祭りが、実は怖いという噂も。
ひな祭りとは、一体どんなお祭りなのでしょうか。
今回は、雛人形の歴史やおさがりはOKなのか、そしてひな祭りが楽しめる神社仏閣など、ひな祭りのアレコレをご紹介します!
端午の節句についても徹底解説しているよ!ぜひ参考にしてね!
▷▷巡縁コラム「今日はこどもの日!地域別・初節句におすすめの神社お寺はここ!」◁◁
ひな祭りの由来とは
ひな祭りは別名を桃の節句といい、女の子の健やかな成長を祈るためのお祭りです。
元々は中国の「上巳の節句」という行事に由来していて、3月最初の巳の日に水で体を浄めて穢れや災いを祓う祭りでした。
日本では平安時代頃に伝わり、人の形をした紙や葉っぱ=形代に自分の穢れや災いを移して川に流す「人形流し」が行われるようになりました。
また、同時期に幼児に流行した人形遊び「ひいな遊び」も混合し、いつしか子どもの無病息災や幸せを願う豪華な雛人形として飾られるようになりました。
ひな祭りが怖いのはなぜ?
ひな祭りが「怖い」と言われている要因の一つに、流し雛という風習があります。これは、雛人形を船に乗せて川に流すというもの。人形に人の穢れや災いを移し、川に流すことで無病息災を願うもので、源氏物語にも人形を船に乗せて須磨に流すというシーンが出てくる程に歴史ある行事です。
このひな流しのルーツは、形代だと言われています。形代とは、本人の代わりに様々な厄を引き受けてくれる人の形をしたもの。例えば、紙や葉っぱで作られることもありました。それが人形流しにつながり、さらに雛人形を流すようになったのが、ひな祭りのルーツと言われています。
雛人形の並べ方、左右どっち?
一般的に「お内裏様とお雛様」と呼ばれる、雛壇の一番上に飾る人形。正式名称は「男雛(おびな)」と「女雛(めびな)」と言います。では、男雛と女雛、左右どちらに飾るのが正解か、ご存じですか? 実は、どちらも間違いではありません。元々の飾り方である京雛と、新しい関東雛の飾り方で、左右が異なるのです。関東雛の場合は向かって左側に男雛、右側に女雛。京雛の場合は、その逆になります。元々日本では陰陽説に基づき、左に陽に属する男性を、右に陰に属する女性を並べていました。つまり、京雛は向かって右に男雛、左に女雛が並びます。しかし、文明開化で西洋の文化が入ってくると、男性が左、女性が右という西洋式の並び方が一般的になったそうです。
雛人形、お下がりはNG?
雛人形のおさがりはNGと言われることが多いですが、その一方で先祖代々から受け継いでいるという家もあります。一体どちらが正しいのでしょうか。
雛人形は、身代わり信仰から派生した行事。そのため、本来の意味を考えると、おさがりはおすすめできません。また、神社やお寺のお守りを共有しないのと同じで、姉妹であっても共有せず、コンパクトなものでも良いので1人1つずつ用意すべきという声もあります。
もし、代々受け継いだ雛人形があったり、大切にしてきた雛人形を手放したくない場合は、実家で飾ってもらったり、新しい娘のための人形と並べて一緒に飾るのがおすすめです。
ひなまつりイベントが開催される神社仏閣5選!
春はひな祭りにちなんだ行事やイベントが、全国で開催されます。一度は行ってみたい、ひな祭りのイベントがある神社仏閣を5つご紹介します。
雛流しの神事/加太淡島神社(和歌山県和歌山市)
加太淡島神社は、全国の淡島神社の総本社。毎年3月3日には雛人形を白木の船に乗せて海に流す雛流し神事が行われます。実は、この淡島神社の雛流し神事が「ひな祭り」の発祥と言われており、御祭神の「少彦名命」にちなむ「スクナヒコナ祭」が、ヒコナ祭り→ひな祭りと変化していったそうです。
境内には、雛人形だけでなく、日本人形や動物の焼き物、タヌキの置物まで様々な人形が並んでいます。また、女性のための神様と言われているので、婦人病平癒や安産祈願、恋愛成就の御利益をいただけます。
ひいなまつり/市比賣神社(京都市)
京都では各所でひな祭りの行事やイベントが開催されていますが、女性の守り神と言われている市比賣神社のひな祭りは、少し個性的。何と飾られるのは、本物の人間が扮した人雛! 五人囃子の雅楽に合わせて三人官女が舞うという、何とも雅やかなひな祭りの世界が体験できます。また、衣冠や十二単の着付け実演や、平安貴族の遊び体験など、ひな祭りにちなんだイベントが盛りだくさんです。
素盞鳴神社雛段飾り/素盞雄神社 (静岡県伊東市)
つるし雛の発祥地として有名な稲取温泉では、毎年日本一のひな壇を誇る「素盞鳴神社雛段飾り」が開催されます。118段もの石段には、たくさんのつるし雛と共に雛人形がずらりと並べられて、まさに圧巻の風景。神社周辺でも「雛フェス」と題して様々な催しものが開催されるとのこと。町中に飾られたつるし雛もかわいいので、春の伊豆さんぽを楽しむのもおすすめです。
かつうらビッグひな祭り/遠見岬神社など(千葉県勝浦市)
かつうらビッグひな祭りは、勝浦の街をあげての春のお祭りです。中でも遠見岬神社の石段60段には、約1800体もの雛人形がびっしりと並べられていて、迫力満点!同地区ではその他、墨名交差点、勝浦中央商店街、覚翁寺など町中で雛人形を観ることできます。また、ひな祭り当日には、桃の花を供えて無病息災を祈る桃花祭(遠見岬神社)や、役目を終えた人形たちを供養するひな人形供養祭(高照寺)も行われます。
可睡斎ひなまつり/可睡斎(静岡県袋井市)
可睡斎は、聖観音を本尊とする曹洞宗の寺院。毎年春には、32段もの雛壇に、1200体の雛人形が飾られる「可睡斎ひなまつり」が開催されます。室内にびっしりと飾られた天井まで届きそうな雛壇は、見ごたえバツグン。今年は源氏物語の雛飾りや貝合わせの絵付け体験など、大河ドラマにちなんだイベントが開催されるそうです。
終わりに
ひな祭りは、千年以上前に起源を持つ、歴史あるお祭りです。
長く行われてきたのは、いつの時代も変わらない、子どもの無病息災を祈る気持ちの表れかもしれません。
少しずつ暖かくなってくる季節、ひな祭りの行事やイベントに参加して、春の訪れを感じてみてはいかがでしょうか。