新年の幸せを祈る2024 七福神について調べてみた!
2023.12.02
七福神とは?
突然ですが、「七福神」すべてを言うことはできますか?
七福神といえば、様々な福を招く七人の神様たちのこと。
しかし、馴染みはあるものの、実は詳しく知らないという人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、七福神について、改めて徹底調査をしてみました。
七福神の歴史やルーツ、それぞれの特徴などもご紹介します!
七福神について調べてみた!
お正月といえば、七福神。
松の内に七福神巡りが行われたり、良い初夢を見るために宝船に乗った七福神を枕の下に入れたりと、縁起の良い神様として知られています。
では、七人の神様はどのような歴史があるのでしょうか。
改めて七福神について、調べてみました。
七福神の成り立ち
七福神は室町時代末期、近畿地方で生まれた信仰です。
そのルーツは、仏教にある「七難即滅 七福即生」という言葉。
これには、「七つの難を消滅させれば、七つの福が訪れる」という意味があるそうです。
また、当時の東山文化では「竹林七賢図」という水墨画が流行しており、それにちなんで別々に信仰されていた福の神を集めて「七福神」としたのが始まりとも言われています。
近畿地方にのみあった七福神信仰を全国に広めたのは、上野・寛永寺の開祖である天海大僧正でした。天海は江戸幕府を開いた徳川家康に対し、七福神の持つ七つの福徳を示しました。
その後、七福神は民間信仰として広がり、江戸時代後期には現在の形で定着したようです。
現在ではメンバーが固定されている七福神ですが、かつては一定ではなかったそう。
また、インドの八福神や、それに由来する中国の八仙人などが由来であるとも言われており、日本でも元々は八福神であったという説もあります。
七福神を改めて紹介
七福神にはその名の通り、七人の神様がいます。それぞれの特徴を詳しくご紹介します。
恵比寿
恵比寿は七福神の中では唯一日本の神様で、伊邪那岐命と伊邪那美命の子である「蛭子(ヒルコ)」が起源であると言われています。
蛭子は体に奇形があったため海に流されてしまいましたが、漂着した地で海の神様として祀られました。
また、大国主命の子である事代主神がルーツという説もあります。
鯛や釣り竿を持った姿で描かれ、海に縁のある神様であることから漁業や海運、さらに商売繁盛や五穀豊穣の御利益がいただけます。
大黒天
大黒天はインドのヒンドゥー教におけるシヴァの化身である、マハーカーラ(=大いなる黒)という神様です。
大黒という名前が大国主命(=だいこく)につながることから、日本では二者を混合して祀る神社仏閣も多くあります。
また、恵比寿が事代主神と同一視されることから親子神とされ、二体並んで信仰されることも。
小槌や大きな袋を持ち、頭巾をかぶった姿で描かれます。
また、米俵の上に乗っていることも多く、福徳や豊作、財運の御利益がいただけます。
毘沙門天
毘沙門天もヒンドゥー教にルーツを持つクベーラ神という、北方を守護する神様です。
仏教では別名を多聞天といい、四天王の一仏としても数えられています。戦いの神仏として信仰され、特に戦国武将に熱く信仰されました。
剣や宝棒を持ち、甲冑を身に着けた姿で描かれ、財宝の守護や招福・勝負運の御利益がいただけます。
弁財天
弁財天もヒンドゥー教に由来するサラスヴァティーという、水と豊穣・学問や音楽を司る七福神唯一の女神です。
宗像三女神の市杵嶋姫命(いちきしまひめ)と同一視されることもあり、日本三大弁財天と言われる神社では市杵嶋姫命(いちきしまひめ)が祭神として祀られています。
琵琶を持った姿で描かれ、財運や金運アップ、五穀豊穣、芸能や芸術・学問の御利益がいただけます。
布袋
布袋は唐時代の中国に実在したと言われる、禅僧・布袋和尚を神格化した神様。
大きな袋を担いで各地を行脚し、訪れた先で人々に袋の中から施しを与え、そのお礼としてもらったものをまた袋に入れていたことから、弥勒菩薩の化身とも呼ばれるようになりました。
大きな太鼓腹と袋を持つ姿で描かれ、商売繁盛や無病息災、招福や円満の御利益がいただけます。
福禄寿
福禄寿は中国の道教をルーツとする神様で、南極星の化身と言われています。
元は道教で強く願われる「福星=幸福」「禄星=財産」「寿星=長寿」を神格化した三神が一体化したもので、中国では福禄寿を描いた三星図を飾る風習があります。
頭が長く、白いひげを持ち、経文を巻き付けた杖を持つ姿で描かれ、その名の通り幸福、財運、健康長寿の御利益がいただけます。
寿老人
寿老人は福禄寿と同じく中国・道教の神様で、南極星の化身です。
福禄寿と同一視されることもあることから七福神から外されたこともあり、その際は猩猩や吉祥天、稲荷神などが加わることもありました。
長く白い髭と頭巾、経文を巻き付けた杖や桃を持った姿で描かれます。
また、不老長寿の妙薬が入った瓢箪を持っているとされ、延命長寿・病気平癒の御利益がいただけます。
七福神に1年の幸せをお祈りしよう。
七福神巡りは、松の内、つまり1/1~7の間に行うと良いと言われています。中にはお正月限定の御朱印をいただけたり、専用の色紙や帳面が用意されていることも。また、正月時期限定で公開されているスポットもあるようです。
1年の無病息災と幸福を祈って、ぜひ挑戦してみてください。