2026.11.06
2027年は未年(ひつじどし)。干支にちなんだ社寺を巡るなら、羊にゆかりのある場所はぜひ参拝してみたいですよね。そんな折、知り合いから、「大阪の法楽寺に、少し変わった羊の像があるよ」と教えてもらいました。地元では「田辺のお不動さん」の名で親しまれていて、羊以外にも見どころがたくさんあるお寺とのこと。
せっかくのご縁だと思い、今回は歴史あるお寺の境内を巡りながら、羊の像を探す参拝をしてきました。未年のお参りの参考に、ぜひ読んでみてください。
法楽寺(正式表記:法樂寺)は、大阪市東住吉区にある真言宗泉涌寺派の寺院。山号は紫金山で、本尊は不動明王です。地元では「田辺のお不動さん」と呼ばれており、地元の人々を中心に親しまれ、信仰を集めています。
創建は平安時代末期。平清盛の嫡子・平重盛が、保元・平治の乱で亡くなった人々の霊を、敵味方の区別なく供養する「怨親平等」の精神で祀ったのが始まりと伝わります。戦国時代、織田信長の兵火で焼失しましたが、江戸時代中期に大和松山藩織田家の殿舎を譲り受けて復興。現在の本堂と山門には、復興時に譲り受けた建物が使われています。
江戸時代の高僧・慈雲尊者が13歳で出家したお寺としても知られ、境内には樹齢800年余とも伝わる大阪府指定天然記念物の大楠や、書家・小坂奇石の作品を収めた記念館もあります。
法楽寺を創建したと伝わる平重盛は、仏教を篤く信仰していた人物でした。ある時、中国・宋の名刹・育王山と仏縁を結びたいと願い、黄金三千両を船頭の妙典に託します。妙典は海を渡り、育王山の住職・仏照の元へ向かい、預かった三千両を供えました。重盛の信仰の篤さに心を打たれた仏照は、その志に応え、育王山に伝わる仏舎利を二粒贈ったといわれています。
重盛は、この仏舎利を祀るとともに、平治の乱で敗れた源氏の棟梁・源義朝の念持仏だった如意輪観音像も安置しました。願いは、平家も源氏も、敵味方の区別なく手厚く供養すること。この「怨親平等」の思いを込めて建てられたのが、法楽寺だと伝わっているそうです。
お寺のシンボルともいえるのが、境内の中央にそびえ立つ三重塔。古いものかと思いきや、何と平成8年に建てられた比較的新しいものだそう。
「平成の三重宝塔」と呼ばれるこの塔は、高さ約23メートル。塔の中には本尊の金剛界大日如来像が祀られ、脇侍には江戸時代の作と伝わる不動明王立像と愛染明王坐像が安置されています。この大日如来は、未年・申年の守り本尊。こちらの塔も、未年のお参りにぴったりですね。

法楽寺は大阪の市街地からもアクセスのよい、便利な場所にあります。特に正月や縁日は大勢の人が訪れるので、電車での参拝がおすすめです。
JR阪和線「南田辺」駅から徒歩4分
大阪メトロ谷町線「田辺」駅から徒歩10分
参詣者用の無料駐車場が、本堂の東側と北側にあります。
ただし、駐車場へ続く道は車1台がやっと通れるほどの狭さなので、歩行者や対向車にご注意ください。
静かな住宅地を進んでいくと、立派な山門が見えてきました。門の向こうには、にょきっとそびえ立つ三重塔の姿。思った以上に堂々としたお寺に驚きつつ、駐車場へ向かいます。
まずお伝えしたい。駐車場への道、かなり狭いです!軽自動車だったのですが、向かいから人が歩いてくると、結構ギリギリでした。大きなお車の方は、ご注意ください。
ただ、駐車場自体は市街地なのに台数も少なくなく、とてもありがたかったです。
無事に車を停めて、再度正面へ。二度目に見ても、立派なお寺です。門をくぐると、巨大な楠と三重塔がそびえ立っていました。とてもきれいに整備された境内で、いろいろ気になるものが視界に入ってきます。
しかし、目的は羊の像。どこにいるのかな?と、ワクワクしながら進んでいくと、想定外のものを発見しました!
先に目に留まったのは、何と鶏!三重塔の足元に、なぜか木彫りの鶏が…
羊を探しに来たのに、なぜ鶏? 気になって調べてみると、お寺の向かいに住む芸術家の方が、酉年にちなんで作ったものと伝えられているようです。
ちなみに、法楽寺のご本尊・不動明王は、酉年(とりどし)生まれの人の守り本尊として酉年にゆかりがあるとのこと。そういった意味でも、鶏が安置されているのかもしれません。




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まずは本堂を参拝。前述のとおり、現在の本堂は江戸時代にこのお寺が復興された際、大和松山藩織田家の殿舎を移して建てられたものとのこと。とても立派で、雰囲気のある建物です。
続いて、すぐ隣の窓口で、御朱印をいただきました。と、ここで気になるポスターを発見。
法楽寺さんはおおさか十三仏霊場の第1番札所になっているのですが、何とこのおおさか十三仏霊場巡りでは、通常の御朱印だけでなく、デジタルで仏様のカードを集めることもできるのだとか。
専用のWebアプリにアクセスして、ポスターに書かれたパスワードを入力すると、仏様のカードが表示されるとのこと。
なかなかおもしろそうな企画に興味津々!ぜひいつか、十三のお寺すべて巡ってみたいですね。
続いて、羊を探して境内を散策します。
三重塔のほか、大楠を祀る神社やお稲荷さんなど、境内はなかなか見どころがたくさん。
水かけ不動があったので、挑戦してみたのですが、これがまた絶妙な距離感…「えいっ」とかけてみたのですが、下手すぎてうまく届いていませんでした…





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境内右手をうろうろしてみたものの、羊はいない…
続いて、本堂の左側のエリアへ。なぜかとても低い場所にある鐘や、鬼瓦などが置かれたゾーンなど、ほんのり異世界感を味わいながら進むと…
いたっ、いました、羊っ!!
ちょっとお寺らしくない建物の前に、狛犬ならぬ狛羊がちょこんと鎮座しています。
こちらの建物は、「リーヴスギャラリー小坂奇石記念館」という、書家・小坂奇石さんの作品を収めた美術館だそうです。
どことなく西洋的な印象の羊ですが、間違いなく未年のパワースポット感がありました。少しわかりにくい場所にあるので、ぜひ参拝の際は境内を巡りながら探してみてください。



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静かな住宅地の中にありながら、三重塔に大楠、鶏に羊と、見どころのたくさんあるお寺でした。大阪の中心部からもアクセスがよい法楽寺さん。ぜひ未年のお参り先の候補に、「田辺のお不動さん」を加えてみてください。


Dera
「巡縁」では関西方面を担当。寺社仏閣巡りと御朱印集めが趣味。クラフトビールに目がない。