2026.05.17
「出雲に連れて行ってもらえませんか?」
昨年、知り合いから突然、そんな相談を受けました。出雲と言えば、出雲大社。出雲大社と言えば、縁結び。何度か参拝もしたことがありますが、そのイメージが強い場所でした。
ところが、「実は地元の人に知り合いがいて、『出雲大社だけじゃもったいない!出雲は縁結びのパワースポットだらけなんです』と言われて…」とのこと。それはもう、行くしかない!
というわけで、今回は地元民が教えてくれた情報を片手に、1泊2日で出雲を回ってきた縁結びの旅を、前・中・後編の3回に渡ってご紹介します。
前編では、旅のスタートとして「稲佐の浜」と「出雲大社」をレポートします。
週末や連休の旅行、夏休みの計画にぜひご参照ください。
島根県にある出雲エリアは、古事記や日本書紀にも数多く登場する、日本神話ゆかりの地です。
大国主命が国造りをした舞台としても知られ、「縁結びの神様」を祀る出雲大社があることから、縁結びのメッカとして全国から参拝者が訪れます。
さらに、毎年旧暦10月(新暦では11月頃)になると、全国の神様が出雲に集まって縁結びの会議を開くと言われています。
そのため、全国では「神無月」と呼ばれるこの月、出雲だけは「神在月」と呼ばれています。
出雲エリアの代表的な神社と言えば、もちろん出雲大社。
「行きたいけど遠い…」と思っているかもしれませんが、実は意外とアクセスしやすい場所なんです。
各方面からのルートをまとめました。
出雲に行くには、各方面から飛行機か電車を利用します。
出雲までのルートで、一番のおすすめは飛行機。
各都市から「出雲縁結び空港」までは、JALが運航しています。
羽田空港から:飛行時間は約1時間25分。
伊丹空港から:約50分
福岡空港から:約1時間10分
空港からは1日2本、空港から出雲大社への直通バス(約40分)があるので、時間を合わせてのアクセスがおすすめです。
ただ、出雲各地を回る場合、電車やバスだけではなかなか厳しいので、可能であれば空港でレンタカーを借りるのがおすすめです。
今回、我々も東京から飛行機に乗って、レンタカーを使いました(後編で説明しますが、帰りは米子駅から帰ったので、乗り捨てをしました)。
出雲には、各方面から新幹線+特急でも到着します。岡山駅で「特急やくも」に乗り換えて、出雲市駅まで乗ります。
東京駅から:約6時間40分
名古屋から:約5時間
新大阪から:約4時間
博多駅から:約5時間
出雲市駅から出雲大社へは一畑電鉄で約25分、またはバスで約30分です。
東京方面からの場合、寝台列車を利用するという方法もあります。
東京駅を21時過ぎに出発、横浜や静岡各駅に泊まりながら、姫路・岡山を経由し、出雲市駅まで乗り換えなし、所要時間約12時間で到着します。寝ている間に移動でき、午前10時に出雲に着くという、贅沢で効率的な移動手段です。
ただし、現在定期運行されている唯一の寝台列車とあって、人気上昇中。予約が取りにくいので要注意です。
東京から、出雲縁結び空港へ。ここからはジモティおすすめのナビの元、実際に巡った参拝のルートを、正式とされる参拝やおすすめのスポットなどを交えながらご紹介します。

最初に向かったのは、出雲大社の西にある「稲佐の浜」。
神話「国譲り」の舞台であり、旧暦の10月には全国の神々が上陸する神聖な浜と言われています。
まずここで砂をいただくのが、出雲参拝の正式な順番とのこと。ビニール袋を持参していくのがおすすめです。別日に行った知り合いは、紙コップとビニールを持参していたそう。確かに、便利そうですよね。
なお、砂は波が打ち寄せてきたときにすくうのがポイント。波が引くときに取ると運気も引いてしまうと言われています。すくうのは「常識的な量」、ひとすくい程度に留めてください。
砂を取ったら、浜を平らに整えておくのも大切です。
無事に砂をいただけたら、いよいよ出雲大社へ参拝します。
参拝者用の駐車場に車を停めて、せっかくなので正面の鳥居に向かいました。巨大な国旗が印象的ですが、気を取られすぎていただいた砂を持っていき忘れないように!(私は、忘れかけました…)

出雲大社は、神代の時代に創建されたと伝わる神社。
元は杵築大社と呼ばれており、明治時代に「出雲大社」となりました。
創建当初は東大寺大仏殿を凌ぐ約48m〜96mもの高床式社殿であったと言われており、実際に近年、かつての社殿で使われていたとみられる巨大な柱が発見されています。
御祭神は、大国主大神。天照大神から「目に見えない世界を司り、そこにはたらく『むすび』の御霊力によって人々の幸福を導いて下さい」と言われたことから、縁結びの神様として全国に知られています。
なお、出雲大社について、詳しくは下記記事をご参照ください。
鳥居をくぐり、参道を少し進んだところで、早速ジモティおすすめのスポットがあります。
右手の、見逃してしまうほどに小さなお社。こちらは「祓社」といい、神前に至る前に、日頃知らず知らずのうちについた心身のけがれを祓い清めるお社です。

素通りしてしまう人も多いのですが、地元民いわく「ここをちゃんとお参りするかどうかで、ご利益が変わる」とのこと。
小さいけれど、なにより大事な一社。なお、参拝作法はここでもすでに、出雲大社式の「二礼四拍手一礼」だそうです。
キュートなうさぎたちや、巨大な大国主命の像などを見ながら参道を進んでいくと、拝殿に到着します。
拝殿では上記の通り、一般的な神社の「二礼二拍手一礼」ではなく「二礼四拍手一礼」で参拝します。
「なぜ四拍手?」と思いますが、「出雲では古来より四が特別な数として扱われてきた」とのこと。
二回お辞儀をして、拍手を四回、最後にもう一度お辞儀をしてください。

本殿の真裏にあたる、境内の最奥。
ここに静かに鎮座するのが「素鵞社」で、ジモティ曰く、出雲大社境内でも最大級のパワースポットと言われているエリアです。
御祭神は素戔嗚尊で、大国主大神の親神にあたります。参拝後は社殿のサイドにある砂の入った木箱へ。ここに先ほど稲佐の浜で持ってきた砂を納め、同じ箱内にある御砂を、納めた量と同量かそれより少なめにいただきます。
なお、持ち帰った御砂は自宅の四隅に撒くと、厄除けや魔除けになります。
さらに、素鵞社の裏手には、聖域「八雲山」の岩肌に直接触れることができる特別な場所も。忘れずに参拝してくださいね。

素鵞社で参拝を終えたら、本殿の西側へ向かいます。こちらもジモティのおすすめ、あまり知られていないスポットです。
出雲大社の本殿は南向きに建てられていますが、実は大国主大神の御神座は西を向いて建てられています。
つまり、御祭神である大国主命は、本殿の正面を向いていません。拝殿から参拝すると、”横顔”に向かってお参りしていることになります。
そのため御本殿を囲む玉垣の西側に遥拝場が設けられており、ここが大国主大神の御神座の正面にあたります。
縁結びのお願いは、大神様のお顔の前である、こちら側でするのが一番。
正面参拝のあとは、ぜひ西側へまわってみてください。

出雲大社といえば、あの巨大なしめ縄。長さ約13m、重さ5.2tもあり、日本最大級の大きさです。
写真で見たことがある方も多いはずですが、あの大注連縄があるのは本殿ではなく「神楽殿」です。
お守りや御朱印も、こちらの神楽殿でいただけます。

ここで、しめ縄のかけ方が一般的な神社と逆になっていると気づいた方は、かなりの神社通!
出雲大社では古くから、向かって左方を上位、右方を下位とする習わしがあるそう。
そのため、他の神社などの注連縄とは逆向きでつけられているそうですよ。
稲佐の浜での砂取りから始まり、出雲大社をぐるりと巡ったところで、前編はここまで。
次の中編では日御碕神社と美保神社、そして後編では神魂神社、八重垣神社、佐太神社と、ますますディープな出雲のパワースポットをご紹介していきます。
「出雲大社だけじゃもったいない」という地元民の言葉の真意が、次第に明らかに!?
続きもどうぞお楽しみに!
