元伊勢参拝|前編「籠神社」伊勢神宮よりも古い!限定お守り情報も。

元伊勢参拝|前編「籠神社」伊勢神宮よりも古い!限定お守り情報も。

2026.01.16

伊勢神宮のふるさと?籠神社に行ってみた

 

三重県伊勢市に鎮座する伊勢神宮。

実は、現在の場所に落ち着くまでに、長い歳月をかけて遷座を繰り返してきたことを知っていますか?

 

そんな数々の「元伊勢」の中でも、特に有名なのが京都・天橋立に位置する「籠神社」(このじんじゃ)です。

 

筆者の知り合いの神社ファンたちも「あそこは別格のパワースポット」と口を揃えるこの聖地。今回は、籠神社と奥宮である「眞名井(まない)神社」について、その歴史やアクセス方法、そして実際に参拝に訪れた様子を前後編にして詳しくレポートします。

 

元伊勢 籠神社とは

 

籠神社は、京都府宮津市にある神社。創建は、古墳時代と伝わっています。御祭神は彦火明命(ひこほあかりのみこと)

伊勢神宮ができる前、天照大神は鎮座するにふさわしい場所を探して、各地を転々としていました。この地には約4年間祀られていたとされています。

 

また、外宮の御祭神である豊受大神(とようけのおおかみ)もこの地から伊勢の外宮へ遷座されたと言われており、内宮・外宮の両方の神様のふるさととも言える神社です。

 

彦火明命とはどんな神様?

 

御祭神の彦火明命は、天孫である邇邇藝命(ににぎのみこと)の兄弟神。つまり、彦火明命も天照大神の孫=天孫です。

天照大神の孫であることから“太陽神”と呼ばれる一方、稲作や養蚕を広めたことから“農業神”や“開拓神”とも言われています。

 

神話から飛び出した、現存する2つの宝物がすごい!

 

彦火明命は天照大神から「邊津鏡(へつかがみ)」「息津鏡(おきつかがみ)」という2つの鏡を授けられました。

この鏡、神話の世界のものと思いきや、何と現存しているのです!

 

籠神社の宮司さんは、代々海部(あまべ)さんという方が勤められています。実はこの海部さん、何と彦火明命の御子孫だとか!そして、「邊津鏡」と「息津鏡」は、現在もご神宝として籠神社に伝わります。

 

ちなみにこの鏡、一度調査が行われており、邊津鏡は前漢時代、息津鏡は後漢時代(日本ではどちらも弥生時代中期に当たります)に作られたものだと判明しているそうです。歴史がすごすぎますね。

ところで、「元伊勢」とは

 

「元伊勢」とは、現在の三重県にある伊勢神宮が現在の地に落ち着くまで、神様がお祀りされていた場所のことです。

三重県伊勢市にある現在の伊勢神宮は、最初からあの場所にあったわけではありません。今の場所に落ち着くまでには、おおよそ90年もの歳月と、60ヵ所以上もの遷座(場所の移動)を繰り返してきたと言われる歴史があるのです。

 

神様が旅をした理由は?

 

もともと天照大神は、天皇と同じ場所(皇居内)でお祀りされていました。

しかし第10代崇神天皇の時代、その神威(神様の力)があまりに強大であったため、「よりふさわしい聖地でお祀りすべきだ」と考えられるようになりました。

 

そこで、神様の理想の地を求める「究極の場所探し」の旅が始まったのです。

 

聖地を求めたのは、2人の皇女

 

この壮大な旅を先導したのは、天皇の代わりに神様に仕えた2人の皇女でした。

豊鍬入姫命(とよすきいりひめのみこと) 旅の始まりを担い、各地を巡りました。
倭姫命(やまとひめのみこと) 旅を引き継ぎ、最終的に「伊勢の地」を天照大神にふさわしい場所として見定めました。

豊鍬入姫命と倭姫命は、
大神神社、そして 伊勢神宮東京大神宮 にお祀りされています。

古代日本の安泰を祈るという、とても大きな役目を二人の女性が担っていたと思うと、なんだか背筋が伸びますね。
時代を超えて、そっと、でもしっかりと背中を押してくれる公女さまたち。これはぜひ、お参りしておきたい存在です。

 

元伊勢と呼ばれるまでの歴史

 

元々、眞名井原(まないはら|現在の奥宮がある場所)には、匏宮(よさのみや)として豊受大神が祀られていました。

 

やがて、崇神天皇の時代に天照大神を遷座し、天照大神と豊受大神の両大神を一緒に祀った、吉佐宮(よさのみや)としてお祀りされていました。

 

次代の垂仁天皇の時代になると、天照大神は再び様々な場所に遷られていき、最終的には伊勢の地に鎮座されます。そして、雄略天皇の時代になると、今度は豊受大神も伊勢に遷られました。これらの故事により、伊勢神宮の内宮・外宮の元宮という意味で「元伊勢」と呼ばれるようになったそうです。

 

また、奈良時代になると、吉佐宮は「籠宮」と改められて、現在の地に遷座。御祭神も彦火明命に変わり、吉佐宮は奥宮の「眞名井神社」となりました。

 

 

籠神社へのアクセスは?

 

元伊勢 籠神社(もといせ このじんじゃ)は、日本三景の1つである「天橋立」のすぐそばにあります。

 

公共交通機関の場合

 

公共交通機関で行く場合、どの方法でも最寄り駅は京都丹後鉄道の「天橋立駅」になります。徒歩だと片道1時間ほどかかるそうなので、以下のいずれかの交通手段を使うのがおすすめです。

 

◎バスの場合:天橋立駅から路線バスに乗車、「神社前」のバス停で下りてすぐ
◎レンタサイクル:駅から天橋立の松並木を通って、約20分
◎観光船:乗船場「天橋立桟橋(駅から徒歩約5分)」から乗船し、「一の宮桟橋」で下船後、徒歩約5分。

 

車の場合

 

与謝天橋立ICを下りると、国道176号・178号を経由して約15分。
※神社専用の有料駐車場があり、30分までは無料で利用できます。

 

籠神社に行ってみた

 

西国霊場を回っている途中、かねてより参拝してみたかった籠神社が札所の近くにあることを発見。秋に京都に一泊して、伺ってみることにしました。

 

京都市内から1時間40分。天橋立を見ながら国道を走っていくと、突然鳥居が登場しました。

場所は、天橋立を望む展望台へつながるケーブルカー乗り場の近く。ここまでの道のりがほぼ住宅地とお店ばかりだったのに、この周辺だけ観光地の雰囲気がかなり強いです。

 

一の鳥居の横に駐車場の入口があります。鳥居を避けるように回っていくと、神社のちょうど真横に駐車場がありました。

 

 

いざ参拝!参道まっすぐのキレイな神社

 

念願の籠神社参拝。

やや興奮気味ながらも、せっかく来たのだからとまずは一の鳥居まで戻りました。鳥居をくぐり、二の鳥居までまっすぐな参道を進んでいきます。

二の鳥居の先にある門の横には、2つの小さな建物がありました。

何だろうとみてみると、何と狛犬が入っていました!珍しく狛犬が屋根の下にいると思っていたら、鎌倉時代に作られた国産石造のめずらしいもので重要文化財に指定されているのだそう。

 

ちょっとむっちりした、なかなかカワイイ狛犬たちでしたが、この狛犬たち、ちょっと「やんちゃ」していた時期があるのだとか(笑)

その昔、狛犬に魂が宿ってしまい、天橋立に出て通行人を驚かせていたそう。

 

すると、この地を訪れていた剣豪・岩見重太郎が、待ち伏せして狛犬の脚に一太刀浴びせたそうです。すると狛犬たちは社殿に戻り、以後は魔除けの狛犬として出歩くことはなくなったとのこと。この時の傷が、向かって右側の「阿」の狛犬ちゃんの前足に残っているそうです。ぜひチェックしてみてください。

 

岩見重太郎(いわみじゅうたろう)とは、戦国時代後期から江戸時代初期にかけて活躍したと伝えられる人物。親の仇を討つために諸国を旅する剣豪として、講談や読本の世界では「天下無双」のヒーロー的存在です。なかでも有名なのが、信州松本での「狒々(ひひ)退治」。生贄として白羽の矢が立った娘の身代わりとなり、神を装って現れた化け物を見事に退治したという豪快なエピソードが語り継がれています。

そして重太郎が、ついに親の仇を討った地が、この天橋立。

どうやらその前に、境内でやんちゃをしていた狛犬たちをきっちりおさめていた……ようですね。

 

小さなお伊勢さん?雰囲気ある拝殿

 

菊の御紋が入った幕をくぐると、ついに拝殿です。印象としては、小さな伊勢神宮でした。

それもそのはず、籠神社の社殿は「最も伊勢神宮内宮の正殿に最も近い」と言われる作りをしているそうです。内宮の正殿は「唯一神明造」と言われており、同じものを作ることは許されないそう。しかし、元伊勢である籠神社は、限りなく近いものが許可されているのですね。

 

 

五色の座玉を見逃すな!

 

参拝を終えたら、まずは奥にある御本殿の高欄をチェックしてみてください。青、黄、赤、白、黒の五色の座玉(すえたま)が飾られています。

 

実はこの玉、伊勢神宮の正殿と籠神社にしか飾られていない、大変貴重なものだそう。しかも、伊勢神宮では一般人からは見えない位置にあるため、実際の五色の座玉が見られるのは、籠神社だけなのです!拝殿の隙間から見る事ができるので、ぜひ見逃さないでくださいね。

 

 

満月にだけいただける!まさかの限定守りをGET!

 

特に意識していなかったのですが、参拝した日は満月でした。そして、授与所でお守りを見ていると、そこには満月と新月限定の授与品の文字が!

ここ籠神社では、満月の日には白いお守りが、新月の日には黒いお守りが、それぞれ限定で授与いただけるそうです。

 

満月と新月には、この世界を育て成長させる「産霊(むすひ)」の力が古来からあるとされ、このご縁日に籠神社と眞名井神社を参拝することを「産霊詣り」というのだとか。

これはもう導かれたとしか思えない!とばかりに、白いお守り「むすひ守り」をいただいてきました。こういう出会いが、本当にうれしいですね。

ちなみに両方を合わせると「明」の文字が現れるという、素敵なデザインです。

▷▷「むすひ守り」について詳細はこちら!

 

後半に続く!

 

念願かなって参拝できた、籠神社。実際に行ってみて受けた印象は「白」でした。鳥居や参道などが白っぽかったこともあるのですが、何とも言えない清らかな雰囲気の神社で、とてもすがすがしい参拝ができました。

というところで、次回は奥宮である眞名井神社についてレポートします。次回もお楽しみに!

 

Ryoさん自己紹介

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