2025.12.18
京都にはたくさんの有名な神社がありますが、中でも「ザ・京都」と言っても過言ではないのが【八坂神社】。
繁華街である祇園エリアのランドマークであり、京都の夏を象徴する「祇園祭」を執り行う神社としても有名です。厄除けや家内安全のご利益がいただけるのに加え、縁結びや美容などほとんどの願い事に対応していると言われるほど、摂社や末社もとても豊富。初詣には100万人以上の人が訪れるそうで、京都では伏見稲荷に次ぐ参拝者を誇ります。
そこで今回は、そんな八坂神社についての情報やとっておきのご利益スポット、そして実際に参拝してみたレポートなどをご紹介します。
八坂神社は、京都市東山区にある飛鳥時代創建の歴史ある神社。全国に約2,300社鎮座する八坂神社・祇園社の総本社です。

御祭神は素戔嗚尊、その妻神の櫛稲田姫命、そして素戔嗚尊の8人の子である八柱御子神。元は集合神(神仏習合の神様)である牛頭天王とされており、牛頭天王が“祇園精舎の守護神”と言われていたことから「祇園社」「祇園神社」「祇園感神院」などと呼ばれ、平安京遷都後には都の東を守護する社として重んじられ、貴族から庶民にいたるまで幅広い崇敬を集めました。かつては神仏習合色が強く、興福寺や延暦寺に深い縁を持っていましたが、明治の神仏分離令により「八坂神社」となりました。


牛頭天王は疫病退散の神として信仰されており、平安時代に始まった疫病封じの祭り「祇園御霊会」は、祇園祭と発展して現在も執り行われています。
観光地として不動の人気を誇る京都ですが、神社仏閣の大半が夕方の早い時間に閉まってしまいます。
しかし、八坂神社は門が閉まることなく、その気になれば24時間いつでもお参りができるのです!もちろんオススメは、朝。誰もいないピンと張りつめた境内を散策するのは本当に気持ちが良いものです。また、提灯の明かりが灯る夜も、とても幻想的。

神様はお休みになっているので(眷属が伝えてくれるので、お願い事をして大丈夫ですよ)静かにお参りしてください。こんな風に、お好きな時間にお参りできるのも、八坂神社の素敵なところだと感じます。
オーバーツーリズムが叫ばれる京都で、2番目に初詣参拝者が多いと言われる八坂神社。
ピーク時には、近隣にある小学校近くまで行列ができるほどの参拝者が訪れます。
混雑する時間帯は、大晦日の23時頃から元日の1時頃、そして1~3日の10時~18時頃だそう。混雑を避けるにはやはり早朝か夜間の参拝、または4日以降の平日午前中がおすすめです。
八坂神社は京都の中でも特に交通の便が良い場所にあり、電車やバスでも車でも簡単にアクセスできます。ただし、年末年始には大規模な交通規制が行われるので、十分注意して参拝してください。
・京阪電車「祇園四条駅」から徒歩5分
・阪急電車「京都河原町駅」から徒歩約8分
・JR京都駅より市バス100・206番「祇園」下車すぐ
バスがほぼ目の前に止まるので便利ではありますが、休日などは大変混雑するため、電車での移動がおすすめです。
八坂神社には、公式駐車場がありません。近隣のコインパーキングを利用することになります。近いところでは、京都市円山駐車場や京都市鴨東駐車場がやや規模が大きく便利です。
ただし、人気エリアのため休日などは常に満車状態。なるべく公共交通機関での参拝がおすすめです。
八坂神社の周辺では、年末年始にかけて、大規模な交通規制が実施されます。
大晦日の12月31日23時から元日の1月1日4時頃まで。四条通周辺が歩行者天国になります。また、三が日は周辺一部道路に通行規制がかかります。詳しくは警察の情報や観光案内サイトなどでご確認ください。
この前を通ると「京都に来た!」と思えるほど、京都を象徴するパワースポット・八坂神社。筆者も何度も訪れており、朝、昼、夜どのタイミングで訪れてもそれぞれの良さが感じられる、大好きな神社です。
それぞれの時間帯の特徴と、境内おすすめスポットを、実際に参拝したレポートとしてご紹介します。
24時間参拝できる、大変ありがたい八坂神社。では実際どの時間に行くのがおすすめなのでしょうか?
参拝自体は何時でも可能ですが、授与所や御朱印の対応時間は9時~17時。
そのため、その時間帯よりも前に参拝すると、人が少なくとにかく清々しい雰囲気です。
7時頃に訪れた際は、周りに誰もいなく、境内貸し切り状態で参拝することができました。特に普段混雑する摂社や末社をゆっくりお参りできたのはかなりラッキー。また、「神様は朝が一番元気」とも言われるくらいなので、ご利益を期待したい人はやはり朝の早い時間帯に訪れるのがおすすめです。
9時を過ぎると参拝者がどんどん増えてきます。特にお昼前後の11時から14時くらいが一番人も多く、境内はかなり華やかな雰囲気になります。一度、休日のお昼すぎに伺ったことがありますが、縁結びと美容のご利益があるお社には、長蛇の列ができていました。
授与所や御朱印が欲しい方は、この時間帯に訪れる必要があります。少しでもすいている時間がよければ、10時前または15時以降が比較的人が少なくなるので良いかもしれません。
日中に訪れたことがある方でも、夜の八坂神社に行くとかなり驚かれるかもしれません。暗闇の中に浮かび上がる、提灯に彩られた境内は、まるで異世界のような雰囲気。昼間の明るい神社と同じ場所とは思えないほどに、幻想的になります。
いつもと変わった空気感でお参りしたい方、日中の観光時間を有意義に使いたい方は、夜の参拝もおすすめです。

西楼門
八坂神社には実は、東西南北すべてに入口があります。一番知られているのは、西楼門。四条通の突き当り、東大路通沿いにある、祇園エリアのシンボルのような赤い門です。どこから入っても問題ありませんが、正面は南楼門。

南楼門
祇園祭のお神輿や結婚式の出入りはこちらからなので、正面からの参拝にこだわる方はぜひ南楼門から参拝してみてください。
南楼門から入ると、まず舞殿に当たります。花街のお茶屋さんや料亭から奉納された提灯が下がっていて、夜はとても幻想的な雰囲気になる場所です。

その後ろにあるのが、本殿です。本殿には御祭神の素戔嗚尊と櫛稲田姫命の夫婦神、その子供たちである八柱御子神が祀られています。HPによると、この本殿の下に大きな池があり、青龍が棲んでいるという伝説があるそう。「気」が貯まる龍穴であり、開運に効果があると言われているそうです。

ぜひしっかりお参りして、良い気をいただいてください。
本殿を参拝したら、境内の末社や摂社を参拝していきます。本当にたくさんのパワースポットがあり、ほとんどのお願い事に対応しているお社があります。おすすめのスポットをいくつかご紹介します。
本殿の西側には、縁結びでおなじみ、出雲大社の御祭神である大国主命を祀る大国主社があります。

縁結びを願う女性が多く参拝するスポットで、絵馬やうさぎの置物“願掛けうさぎ”がずらりと並んでいてとてもキュート。願い事を紙に書いて願掛けうさぎの体内に収めて奉納すると、恋愛成就はもちろん様々な願い事を叶えてくれるそうです。
また、そのまま西楼門の方へ向かうと、猿田彦命と宇受女命の夫婦神を祀る太田社もあります。こちらも縁結びにご利益があるので、忘れずに参拝してみてください。


本殿の東側には、美人三姉妹と言われる宗像三女神を祀る美御前社があります。芸妓さんや舞妓さんも足しげく通う、“京都きっての美の神様”で、きれいになりたい女性はぜひ参拝していただきたいスポットです。社殿の前には「美容水」と呼ばれるご神水が湧き出ており、顔に2~3滴つけると美しくなれると言われています。
舞殿の東側、美御前社の並びには、天照大御神と豊受大御神をお祀りする大神宮社があります。身体健康のご利益があると言われていて、お社の前にあるご神水「力水」は、本殿の下にある龍穴から湧き出る強い力を持った水だそう。残念ながらそのまま飲用はできないので、必ず煮沸してから利用してください。

大神宮社と美御前社の間にある悪王子社は、御祭神である素戔嗚尊の荒魂をお祀りしています。悪とは力強いという意味で、強い力で悪いものを祓ってくれる力があるそうです。
また、西楼門を入ってすぐの場所には、蘇民将来命をお祀りする疫神社があります。無病息災のご利益があると言われており、ぜひ合わせて参拝していただきたいスポットです。
本殿の裏側にある刃物社は、刃物大神である天目一箇神(あまのまひとつのかみ)をお祀りするお社。刃物でスパっと悪い縁を断ち切ると同時に、明るい未来を切り開いてくれるそうです。こちらで縁切りを願った後で、大国主社へ参拝して縁結びを願うのもおすすめです。
西楼門と本殿を結ぶ参道には、ひときわ大きな北向蛭子社(きたむきえびすしゃ)があります。蛭子神と同一視される事代主神(ことしろぬしのかみ)をお祀りしており、招福や商売繁盛のご利益がいただけます。参拝後には社殿前のえびすさんの像を触ると、よりご利益があるそうなので、お忘れなく!
八坂神社には「御千度詣」(おせんどもうで)というお参りの仕方があります。これは、本殿の周りを3回お参りすると、千回参拝したのと同じご利益がいただけるという参拝方法だそう。
まず「御千度木札」を授与していただきます。これを持って本殿の前で二拝し、手の平にお札を挟んで祈願をします。その後、通常に二礼二拍手一礼の参拝を行います。続いて、時計回りに本殿の真裏に向かいます。そこでも同じように祈願をして、再び本殿の正面へ戻ります。これをあと2回繰り返して、最後に本殿正面で礼をしたら完了です。
とってもお得な!?「御千度詣」、ぜひ挑戦してみてください。
御祭神をお祀りする本殿はもちろんのこと、摂社や末社を含めるとどんなお願い事も叶えてくれる八坂神社。
実は重要文化財の宝庫とも言われており、国宝となった本殿をはじめ、2つの楼門など境内・境外合わせて26棟もの重要文化財を有しています。ただ参拝するだけでなく、建物を鑑賞しても充実した時間が過ごそうです。
参拝する時間によって、全く雰囲気が変わるのも魅力的な神社です。京都を訪れた際は、一度と言わず繰り返し参拝してみてはいかがでしょうか。


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