芸術の秋に行きたい京都の世界遺産
2023.10.17
芸術の秋。そうだ京都、行こう!
芸術の秋。美術館に行くのも良いけれど、今年はダイナミックに世界遺産を鑑賞するというのはいかがでしょうか。
世界遺産がたくさん鑑賞できる場所といえば、何といっても京都!
そこで今回は、芸術の秋に訪れたい、京都の世界遺産についてご紹介します。
実は1つだけ?京都の世界遺産
京都には世界遺産がたくさんありますが、実は世界遺産の数としては1つだけ。
スポット自体は16社寺1城の計17か所ありますが、ユネスコの世界文化遺産にはそれらすべてを含めた「古都京都の文化財」として登録されているそうです。
全17か所!京都の世界遺産、すべてご紹介
古都京都の世界遺産として登録されているのは、16社寺と1城の計17か所。そのすべてを、簡単にご紹介します!
賀茂別雷神社(上賀茂神社)(京都市北区)
賀茂別雷神社は、通称・上賀茂神社と呼ばれる京都最古の神社。
創建は神武天皇の御代と言われており、677年に現在の御社殿の基が築かれました。
約23万坪もの広大な境内すべてが世界遺産に登録されており、
春には斎王桜をはじめとしたたくさんの桜が、秋には銀杏や紅葉などが色づく、緑豊かなパワースポットです。
賀茂御祖神社(下鴨神社)(京都市左京区)
賀茂御祖神社は、通称・下賀茂神社と呼ばれ、上賀茂神社と共に「加茂神社」と称される神社。
上賀茂神社同様、京都最古の神社で、一説では天平時代に上賀茂神社から分置されたとされています。
境内に広がる糺の森は紅葉スポットとしても知られ、樹齢300年以上のテカオカエデなどが鮮やかに色づきます。
教王護国寺(東寺)(京都市南区)
教王護国寺は別名「東寺」と呼ばれる、796年創建の真言宗根本道場。元は平安京鎮護のため、
羅城門の左右に東寺と西寺という2つの寺院を建立していましたが、そのうち東寺が嵯峨天皇により空海に下賜されました。
五重塔は約55mもの高さを誇り、京都のシンボルとして親しまれています。
清水寺(京都市東山区)
清水寺は奈良時代末期の778年に開かれ、平安遷都間もない798年に坂上田村麻呂によって仏殿が建立されました。
本堂がある舞台からは、鮮やかな紅葉と共に京都の町が見渡せます。
清水寺という名前の由来になった音羽の滝は3本に分かれており、飲む場所によって異なる願いを叶えてくれるそうです。
延暦寺(滋賀県大津市坂本本町・京都市左京区)
比叡山延暦寺は、788年に最澄が創建した、天台宗の総本山。
京都と滋賀に跨る広大な境内には、約150もの堂塔があります。
仏教の修行道場としても知られており、平安時代から鎌倉時代にかけては、法然、親鸞、栄西、道元、日蓮など多くの宗派の開祖を輩出しました。
仁和寺(京都市右京区)
仁和寺は888年、宇多天皇の命により創建された、真言宗御室派の総本山。
境内には京都御所から移築された紫宸殿や清涼殿、江戸時代の特徴を残す五重塔など、多くの貴重な伽藍を見ることができます。
法親王が住持されたことから御室御所とも呼ばれており、春は桜、秋は紅葉の名所としても知られています。
平等院(宇治市)
平等院は1052年、藤原道頼によって建立された寺院。
10円玉にも描かれている阿弥陀堂は左右対称の姿が羽を広げた鳥のように見えることから、江戸時代頃から「鳳凰堂」と呼ばれるようになりました。
境内は極楽浄土を表しており、秋には約200本ものイロハモミジが楽しめます。
宇治上神社(宇治市)
宇治上神社は宇治平等院の鎮守社とされる神社。
創建は明らかではありませんが、日本最古の神社建築である本殿があるなど、大変歴史ある神社です。
御祭神は「うじ」という名の由来にもなった菟道稚郎子。
さわらびの道沿いにある小さな境内の神社であることから、「世界一小さな世界遺産」とも呼ばれています。
高山寺(京都市右京区)
高山寺は京都市内から離れた栂尾山にある古刹。
創建は774年と伝えられていますが、1206年に後鳥羽上皇の命により、明恵によって再興されました。
「鳥獣人物戯画」をはじめといる多くの美術品を持つことで有名ですが、古来より紅葉の名所としても知られる秋の景色も圧巻です。
西芳寺(苔寺)(京都市西京区)
西芳寺は、奈良時代創建の、臨済宗系単立の寺院。
731年、聖武天皇の命により、行基が聖徳太子の別荘を寺院に改めたと伝えられています。
庭園は二段に分かれており、上段には日本最古の枯山水式庭園が。
また、下段には120種類もの苔が生い茂る池泉回遊式庭園となっており、通称苔寺とも呼ばれています。
天龍寺(京都市右京区)
天龍寺は1339年に創建された、京都五山1位の名刹。
後醍醐天皇の菩提を弔うため、亀山離宮の跡地だった場所に、足利尊氏によって創建されました。
法堂には、どの場所からでも目が合う八方睨みの龍が描かれています。
また、池を回遊させる庭園では、桜や紅葉を含めた四季折々の風景が楽しめます。
鹿苑寺(金閣寺)(京都市北区)
金閣寺の名で知られる鹿苑寺は、1397年に建立された臨済宗相国寺派の寺院。
足利義満が譲り受けた西園寺家の山荘を、義満の法名にちなんで鹿苑寺と名付けました。
金閣寺を中心とした境内は極楽浄土を表しており、豪華絢爛な北山文化を象徴しています。
現在の金閣寺は、1950年の放火により焼失した後に再建されたものです。
慈照寺(銀閣寺)(京都市左京区)
銀閣寺と呼ばれる慈照寺は、1482年に創建された寺院。
金閣寺と同じく、相国寺の塔頭寺院の1つです。
足利義政の山荘として作られ、義正の死後に臨済宗の寺院となりました。
煌びやかな金閣寺に対して、質素さや静けさに美意識を向けたわびさびある佇まいは、東山文化を象徴しています。
龍安寺(京都市右京区)
龍安寺は1450年、細川勝元によって建立された、臨済宗妙心寺派の寺院。
枯山水の石庭が有名であり、石を島に、砂に描かれた線を水の流れに例えています。
同じく有名な知足の蹲(つくばい)は「吾・唯・足・知」という禅語の格言がモチーフになっており、水戸光圀によって寄進されたものと伝えられています。
本願寺(西本願寺)(京都市下京区)
本願寺は、浄土真宗本願寺派の本山。
元は浄土真宗の開祖・親鸞の墓所として東山に建立された大谷廟堂が各地を転々としたもので、
1591年に豊臣秀吉の寄進により大阪から現在の位置に移転されました。
真宗大谷派の東本願寺と区別することから「西本願寺」、
本山京都市民からは「お西さん」と呼ばれ親しまれています。
二条城(京都市中京区)
二条城は、1603年に徳川家康によって将軍上洛時の宿泊所として築かれた城。
家康と豊臣秀吉の二条城会見、江戸時代末期に大政奉還など、京都における江戸幕府の歴史舞台となった場所です。
二の丸御殿は城郭に残る唯一の御殿群で、狩野派による豪華絢爛な障壁画や、歩くと音がなる鶯廊下など、見所が満載です。
秋の京都で世界遺産を堪能しよう
たくさんの世界遺産がある京都。秋は、紅葉と共に多くの芸術を鑑賞できる季節です。
赤や黄色に彩られた秋の京都で、世界遺産を堪能してみてはいかがでしょうか。